新芸術企画コラムVol.20 【ではお前だったらどうするのだ?と自問する】

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「ではお前だったらどうするのか?と自問する」
 
例えばコンサートで配られるプログラム。そこに載っている曲目解説。「聴衆の中でどのくらいの人達がこの文を理解しているのだろう?」と思う。専門の方々はもちろん、音楽愛好者の方々にはとても刺激的な文なのかもしれない。しかし(特定のコンサートを除いて)そうではない聴衆も多いのではないだろうか?そしで僕は曲目説明の位置づけについてふと思う。これは、当日プログラムとして来られる全ての方々に配られるという事は、全ての人達に「解ってほしい」のであって、決して一部の方々のみのために用意されているものではない。作曲家や作品の背景等はいいとしても、作品の楽章ごとの説明は(知っている人にとっては非常に基礎的な言葉であっても)一つ一つの言葉に説明が必要なくらい専門用語に溢れている場合が多い。これは「解らない人は読まなくてもいいよ」ってことなのか?そしてその場は「これどういう意味?」と聞くに聞けない悲しい雰囲気に満ちている。いずれにしても、徹底した曲目解説等を知りたければ、専門店に行けば充実したラインナップと出会えるのである。
 
個人的にクラシック音楽とワインの世界はなんでこんなにもうんちくが多いのか辟易しているが、もっと簡単な言葉で多くを伝えることはできないのだろうか?これらのジャンルに限らず、時に横文字が多い文もその一つである。勿論、それらの言葉があるからこそ簡素に文をまとめ、多くを伝える事が出来るのだが、しかし本来それらの情報とは「人に理解されるべき」ものであるはずである。
 
クラシックコンサートで「敷居が高い」と言われることが多々あるが、その一つの原因が排他的に思わせてしまう曲目解説も含まれるのかもしれない。もっとも「どういうところに敷居が高いと感じるのか」というアンケートがあると面白いかもしれないが。
 
僕の尊敬している先生の一人に、野本由紀夫氏という方がいる。学生時代、彼の講義はとにかく人気があった。教室に人が入りきらないほどに。なぜだろう?それは「解りやすい」からである。そして彼はレクチャーで日本全国に呼ばれている。彼のレクチャーは専門の人ではない方も来られ、こう口を開く「難しい言葉がなく解りやすい。そして楽しい」と。僕もそのレクチャーを聴講しに行くが、それは決してドラマティックで華やかなプレゼンではないけれど、人間味溢れ、ウィットに富み、簡単な言葉で、多くの理解に導いてくれる。
 
これは音楽に限っての話ではない。基本的に話の面白い人はどのようなジャンルでも言葉がシンプルであり、そしてその言葉がスッと体に入ってくる。
 
 

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