レッスン備忘録「慣れ」

ショパン英雄ポロネーズの直筆譜

癖と言うものは誰にもあるもので、もちろん僕にもあります。「何度も弾いている」作品、ようするに「慣れている」作品こそ落とし穴(癖)がたくさん潜んでいます。

弾き慣れてしまうと新たな追求への意識が薄れていきます。既に築いている表現やテクニックの中で物事を処理しようとしてしまうのです。 そしてとても怖いのは、テンポや音形、拍感など、様々な定められたものが崩れてきていることに「気付きにくくなっている」ことです。

作品に対する自分のイメージが先行してしまい、「楽譜を見ること」と「表現すること」の歯車が噛み合わなくなります。今一度正しく楽譜を見てみましょう。何が書いてありますか?「楽譜を読んで楽器を弾く」という当たり前の事、初歩的なのにもかかわらず最も失われがちなことの一つです。

レッスンで時々拍子のところを突然手で隠して「この曲の拍子は?」と生徒に聞くと、以外にも言葉に詰まるか、自信なさげに答えたりします。そういうことです。うその様な本当のはなし。気付くと惰性で弾いてしまっているんですね。けれどこの話はあまり笑えません。こうなる可能性は誰にでもある事なのです。

何度も弾いてる作品だからこそ「初めて譜読みする時のような意識で」もう一度楽譜を見直してみませんか?

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