鍵盤楽器って面白い

先日、チェンバロ奏者の渡邉順生先生のご自宅に伺わせて頂きました。

渡邊順生先生と

渡邊先生は古楽で日本の第一線で活躍されている、僕にとっては雲の上の存在。その先生のご自宅に伺い、実際にフォルテピアノ(今のピアノの前身)に触れつつ、様々な話を拝聴できることは極上のひと時でもあります。

ナネッテ・シュトライヒャーのフォルテピアノ(181?年)のオリジナルは確か日本には2台程度しかなかったかと。その一台が目の前にあり、とにかくベートーヴェンを弾き続け何度時間よ止まれと思ったか。作品のイメージにとても刺激をもらいました。

ナネッテ・シュトライヒャーのフォルテピアノ
もう一つはショパンがマヨルカで使用していた同型のプレイエルのピアニーノ(1838年オリジナル)でノクターン、プレリュード、エチュードを弾きました。楽器の音自体が豊かな表現を有しているので、奏者がその瞬間瞬間に香り立つ音色と対話しながら、(例え楽譜があろうと)もはや即興的に音楽が生まれてくるのを実感します。

プレイエル
モーツァルトやベートーヴェンの自筆譜を見ながら、いくつかの版を見比べて渡邊先生のご意見を拝聴したり。自筆譜ファクシミリを所有すべき重要性を身にしみて感じました。

例えばベートーヴェンの第九の自筆譜はこんな感じです。ベルリン国立図書館に収蔵されていてユネスコ記憶遺産にも指定されています。自由に閲覧可能。

http://beethoven.staatsbibliothek-berlin.de/beethoven/de/sinfonien/9/1/1.html

その後汐留にあるベヒシュタインサロンに移動し打ち合わせ。そこになんと昨年池袋の芸劇で使用したベヒシュタインD282、所沢ミューズで使用したベヒシュタインB212が置いてありました。楽器にはそれぞれ思い出があります。その節はお世話になりました、と楽器を撫でつつ。しかも隣同士に揃っての嬉しい再会!いやいや、ほんと嬉しいなぁ…。苦楽を共にした昔の仲間に会った感じです。

(左)Bechstein D282
(右)Bechstein B212
ピアノと言っても色々とあります。 しかしその「色々」が充分に認識されていないのも事実。楽しめる大切な部分が蔑ろにされていると言っても過言ではありません。日本がもっと色んなピアノを「当たり前に」弾ける環境※になることを強く願っています。

※これについては後日記事を書こうと思っています。

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