もっと聴いて、感じて考えること


京都でのレクチャー終了。使用楽器はBechstein, Steinway, Bösendorfer, Yamaha。



終えた後お客様が涙目で感想を伝えてくれたのは初めてかもしれない。


こちらも胸に来るものがありました。本当に嬉しい。


お客様始め全ての関係者に感謝申し上げます!

最近「表現」「音楽と心」「音色」「聴くとは」「自己の追求」などのテーマで話すことが多い。もっと具体的で解りやすいテーマの方が喜ばれるかもしれないですね。けれど、そういうレクチャーはたくさんあるので、こういうのがたまにはあっても良いかなぁ、とも。


共感共有できる答えは存在せず、ある種の答えは聴き手本人の中に在り、それを自身で探求しなければ気づき得ない感が残るレクチャー。


僕がすることは探求の道の存在を伝え、その入口まで導くだけ。あとは踏み入れられない。(はたしてこれをレクチャーと呼んでいいのか?)


「聴く」とか「感じる」とかの感性は、音楽をする上である意味最も大切なことでありながら、それほど奥まで追求されていない現状があるのも事実。


いろんなレクチャーをさせて頂きながら、こんなテーマが多いことにそれも自分の与えられた役割でもあるのかなぁ、としみじみ思う京都の夜。


外は寒いけど心がとても温かいです。
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演奏中の隠れたファインプレー、コンサートを終えて、近づいてくるベートーヴェン

コンサート終了!素晴らしい時間でした!


毎回の本番でいつも何かを「少しだけ」試していく。


リスクを背負うが縮こまらない、守りに入らない。


ここだ!というところを本番で乗り越えるのはかなりのメンタルの強さと柔軟さが必要。


お客様には気付かれず目立たないところだけど、隠れたファインプレーとなり、全体にも影響を与える。


そういう意味で今日のベートーヴェンやショパンは殻を破り始め、新たな姿の片鱗を僕に見せてくれたかもしれない。


機織り職人の方が、僕の1stアルバム「intermezzo」を聴き続けて作品を織られたと。これは最高に嬉しい…!そして「末永さんはベートーヴェンの話をしている時とても嬉しそうですね」とも。


どの作曲家も作品も好きですが、やはりベートーヴェンは何かこう心臓を鷲頭神にされる感じがあります。好きとか嫌いとかではなく、強烈に痛いとか苦しいとか、そこに救いや憧れのようなものも。「生きている」と感じさせてくれる。


ここのサロンでは6月29日にまた弾かせていただきます。


さて、待ち受けるは京都。充実した滞在になるようひと頑張り。


本日コンサートに関わられた全ての方々に心からの感謝を。

【5月19日】京都でレクチャー



今週末は京都でレクチャーのイベントがあります。


テーマは「いつも同じピアノ弾くわけじゃない~違うピアノを弾く3つの心構え~」。


PTNAステップ、コンサートやコンクールなど、様々な場所、楽器で演奏するための意識に注目してみましょう。


是非ご参加ください♪

お問い合わせ
旭堂楽器店 075-231-0538

TEDxTitech2018


TEDxTitech2018に登壇させていただきました。


トークは苦手ですが、話すことで多くの気づきを得ることができます。今回、この貴重な機会から多くを学ばせていただきました。


さて、今回のプレゼンでは約90年ほど前のベヒシュタインを使用。藝大から寄贈されたものです。これだけの名器があると作品を全部弾きたくなりますね。


2年ほど前まで東工大で講義を受け持っていたいので、ここの会場は個人的にとても思入れある場所。当時受講していた学生も聴きに来てくれて嬉しい再会…!


彼らを忘れることはありません。みんな素晴らしい表現者でした。


東工大という理系のフィールドで「答えのない講義」(講義と言えるものではありませんが)をしていた身としては「解のないスピーチ」をどう形作るかとても苦労しました。


表現、芸術、人生、自己との対峙等。


今を生き、自分を見つめること。


あなたがあなたでいること。


…なんてことを言っている僕はスピーチには向いてないなぁ。他の登壇者の方々は皆さん本当に素晴らしいスピーチで、うっとり聞き惚れて観てしまいました。



Nさんはじめ東工大の全ての関係者に心から感謝いたします!

おとの鳥はどこへ飛ぶ…



一昨日「おとの鳥」終演しました。


ご来場くださった全ての方々に心より感謝申し上げます。


当初予定していた規模をはるかに超える来場者数となり、会場の熱気は夏の猛暑を先取り。


10年前から細々と始めたコンサート。「今一度あの時に立ち戻ろう、足元をしっかり見よう」ということで再開した思入れある大切な場所。


途中数年間が空きましたが、それでも今日足を運んでくださった「思い」、新たな「出会い」に目頭も熱く。


手作り感満載の素朴なコンサート、形式に拘らず自由に音楽を味わい楽しむ時間を共有すること、これがこのコンサートの最大の魅力かと。



終演後はそのまま門下で勉強会。


トワイライトを背景にコンサートとは違った種の味わい深さ。生徒たちも素晴らしい演奏を聴かせてくれました。


生徒の一人がアレキサンダーテクニックを学ばれているので、15分程度のプレゼン&ワークショップを。


知っていそうで知らない自分の身体を改めて認識。勉強になりました!


素晴らしすぎる1日に感謝です。


近江の春音楽祭2018~Got Lost~


近江の春音楽祭2018を終えて。


びわ湖ホールは以前も弾いたことがあったけれど、今回もまた自分の中に特別な足跡を残すことが。


とにかくラッヘンマンのGot Lostの難しさにうなされ続けた1か月半。気づけばFacebookに投稿していることの9割がGot Lost系。


空いた時間にラッヘンマンを練習するなんて書いてあったけど、あれは間違いで正しくはラッヘンマンを練習して空いた時間に生きていた、そんな感じ。




リハーサルを終え、あまりの難しさ出来なさに帰宅時、唇を震わせることも。ほんの数日前の話だけど、途方もない時間が過ぎ、遥か彼方昔の話のような気もする。


「一体何が起こるんだろう?」という満席の中緊張感漂う空間。最後の音が終えた瞬間大喝采。ソプラノの角田祐子さんの歌声と存在感はその言葉の通り「圧倒的」。(音楽の世界に入っている時の角田さんは不気味な怖ささえ感じる。にしてもシュツットガルト歌劇場から持参したショスタコーヴィッチみたいな眼鏡がゴットロストを引き立てるんだよね)


偉大な作品「Got Lost」がびわ湖ホールで受け入れられた瞬間。それを僕自身目の前で体感し、本当に嬉しく、これまでのことを思うと感無量。


自分を呪いたくなるほどの気持ちになりながらも作品の深淵を覗く追求をやめなかったのは、仕事を引き受けたからという浅いものではなく、やはりこの作品に魅了されていたから。


一回の本番を終えただけだけど、この「Got Lost」から学んだこと、角田さんとの共演を通して学んだことは計り知れず。


とにかく、最高に興奮した舞台でした。全ての関係者に感謝申し上げます。ありがとうございました!

そして、終演後大ホールでは京響のコンサートが。


開演直前、学生時代からの友人で京響のコンサートマスターである泉原隆志くんに10数年ぶりに再会。変わってない。嬉しい瞬間でした。