音を聴く、しがみつく

今日は一日大学に缶詰。


副科、主科、室内楽等全てのレッスンが立て続けに。そして気づけば大学も閉館。


学生たちから何か一つでも質問があればとても嬉しく、さらに自分が答えられないような質問が来るとなおさら嬉しいものです。なぜなら知らないことは知ることへの第一歩だから。知らないと自覚することで知ることへ進める。


逆に質問もなく、先生の話を聞いているだけはとても悲しいものです。


日本に帰国してきてあらゆるところでレッスンを行い、多くを問いかけてきた中で最も答えられないのは下記の質問。


「何を感じる?」


?と思われるかもしれないが、僕の経験の中では揺るぎのない事実。


「よく聴いて、感じ、考え、観察し、問う、そして何度も弾いて探求する」これらは
音楽創りの醍醐味。


そして確実に上達する方法。


それは毎日地道に焦らず丁寧に練習を続けること。僕の経験の中ではこれもまた揺るぎのない事実。


表現。


今思っている言葉、抱いている感覚あと一歩だけ深く踏み込み具体的なイメージを模索すること。これだけでもずいぶん変わる。


楽譜を見る。


現在からではなく、その作品が生まれるずっと昔、過去から楽譜をとらえてみる。そうするとスルーしていた様々な価値に気づくはず。


今日も、昭和音大ではいろいろな学びが溢れていました。レッスンを通して僕自身身が引き締まる思いを毎日しています。学生たちと共有している言葉は僕自身にも言えることだから。


ピアノに思いをぶつけること。どんなにガンガン弾いたところでピアノは壊れない。雑でもいい。思い切り気持ちをぶつけて弾きまくってみればいい。裸になって無我夢中に音楽に没頭すればいい。たった3音を、感極まって震えるほど感動し涙が自然にこぼれるまで弾くといい。ピアノが、音が、君自身と一体と化すこと。自分の持っているものをごみ箱に捨てちゃいけない。それは大切に自分の引き出しにとっておくこと。必ず必要な時が来る。


人はいつか死んでしまう。今、この瞬間に生まれた音をどう捉えている?これは決して大袈裟な話ではありません。だからしつこく何度も何度も学生たちに問い続ける。


「何を感じる?」


…なんてことを話したり思ったりのあっという間の時間。


最後のレッスンを終えてから、一人ベートーヴェンの熱情を練習。道のりは長い。険しい。だから素晴らしい。生きていることに感謝の気持ちが芽生えるピアノを弾くということ。音楽をするということ。


世界は今この瞬間にいろいろなことが起こっている。その中で僕は生きて、音楽をしている。


大切な友人が本を贈ってくれました。一語一語が胸に突き刺さる。



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